二世帯・増築
2023.11.10
こんにちは!
今回は多世帯型リフォームについてお話します。
現在、私は母と二人で生活しており、これが当たり前だと思っています。
思い返すと子供の頃は6人家族でした。子供3人、祖母1人、両親とその当時はその人数が当たり前でした。
親戚も、父親側の親戚は5人、5人、6人、4人と子供の人数が2~4人の家庭で、私のいとこは総勢15人(我が兄弟姉妹も含め)、母親側の親戚は4人、4人、4人と、同じく私のいとこは総勢、9人(我が兄弟姉妹も含め)と今とは比較にならないくらいの人数でした。
それでも同級生も似たような兄弟、いとこの人数でした。
いわゆる「第2次ベビーブーム」にあてはまる世代です。
家族の「日頃」はにぎやかなものでした。
子供だったので、兄弟げんかもあり、どちらかと言うと、毎日が「うるさい」騒音にあふれていました。それでもそれが、普通の生活でした。
今では、懐かしいかぎりです。
そんななか月日がたち、住まいのお仕事につかせていただきました。長年にわたってお仕事をさせていただき、その傾向としては単世帯のお宅のご相談をさせていただくことが多かったです。それが、当たり前のように感じておりました。
それが10年程前に増えてきたことがありました。
それは「二世帯住宅」のご相談でした。
私はそんな傾向が、逆に珍しいことのように思っていましたが、だんだんご相談が増えて来ていることに驚いていました。
時代の流れで、同居する家族の人数が変化していると感じます。
では、なぜ少しずつでも二世帯、三世帯住宅のリフォームが増えてきているのか?
私なりにその傾向について考えました。
まず、一つ目は、若世帯の生活が変わってきている点です。
具体的には、結婚される若い方々が、一定の数いらっしゃいますが、住まいに関しては
新築を計画される人が減り、リフォームの計画をされる人が増えた、と言えるでしょう。
毎年、数量変更はありますが、徐々にその傾向が見えます。
では、なぜリフォームを考える方が増えたか?
実は、新築の計画を立てるときに、物価が高騰していることが分かるからです。
仮にローンを組んだ時に、月々の負担、10年先の負担、何年も続くローンなど、だんだん家計を圧迫することを知り、この計画が難しいと思われます。
もちろん、それでも新築をされる方はいらっしゃいますし、また新築のメリットを知る方もいらっしゃいます。
その上で、リフォームの検討を始める方が増えてきているのが実情です。
二つ目は、親世帯の生活も変わってきている点です。
具体的には、若世帯の生活ほど大変ではないにしても、年金の支給額がシミュレーションを通して少なくなることが予想されています。老後は安泰とは言えなくなってきています。
さらには心配なご子息やその家族のことも、年々心配になることが増えて、ときどきのお子さんやお孫さんの送迎をお手伝いされたり、場合によってはお仕事のフォローをされたりして、時間や体力の許される限りやっていらっしゃるのをお見受けしたりします。
これらの理由で同じ住まいに住まわれる親子が見られます。
つまりは既存の建物を利用して、新しくリフォームする計画をされています。
ここで、家族が増えて良くなる点と気をつける点をまとめました。
●子世帯、孫世帯
〇子育てが助かる
親世帯の子守りや助けが、女性がお勤めをしやすくなります。
●親世帯
〇年齢が高くなり介護が必要
万が一のときに身内が見てくれることの安心感があります。
●子世帯、孫世帯
〇音の問題
プライバシーの確保(親世帯と違う生活リズム)
●親世帯
〇思い入れのある生活空間
既存の部屋(和室など)を残したいというこだわり
二世帯、三世帯住宅を多世帯型として、まとめてお話します。
多世帯型では、まずリフォームを考えるときに使われる人数が多いということです。
何人の人が住まわれるか?
つまり、使う場所の面積が広くなるということです。
それは、リフォームの費用が増えるということにつながります。
でも、安心してください。
当たり前のことですが、親世帯・子世帯の合わせた収入が費用にあてられます。
単純に単世帯のケースよりは、予算が確保できます。
まずは、リフォーム前に予算がどのくらいまでなら準備できるかを確認してみてください。
次に、予算がわかっても、あらかじめどのくらいの範囲=面積になるかを確認してください。
具体的には、どの部屋と部屋を直したいかはっきりさせてください。
その上で、次にあげるような範囲の大きさを把握しておいてください。
【範囲:①~⑤】※小さい範囲から大きい範囲のどのあたりに属するか?
①既存住宅の開口部、二重サッシ取り付け
②二世帯住宅:親子、完全同居タイプ
③二世帯住宅:親子、一部同居タイプ
④二世帯住宅:親子、完全分離タイプ
⑤多世帯住宅:親子、孫世帯も含めて、三世帯以上が住めるバリエーション
<特徴>
既存住宅をレベルアップ
具体的には、
・部屋数は変わらない
・室内環境が良くなる
・リーズナブル など
<特徴>
部分的なリフォームが多い
具体的には、
LDK、その他一部の水回り改修
<特徴>
広範囲なリフォームが多い
具体的には、
・LDKが1つある
・個人の部屋を共有
・玄関は1つある
・その他、水回り全て改修
<特徴>
全改修が多い
具体的には、
・LDKが別々である
・玄関が別々である
・個人の部屋を別々に確保している
・その他、水回りも別々
・2棟の家をドッキングして、1か所だけ行き来できる
・一部、増築もある
<特徴>
全改修+増築が多い
具体的には、
④のバージョンアップで面積も広い
今回、多世帯住宅のリフォームということでお話しましたが、より詳しい内容でご相談されることになります。また、資金計画も2つ以上の家計がかかわるので、慎重に検討しないといけません。
できるアドバイスとして、次のようなことを、検討を始めるのがよいかと思います。
いくつかご紹介させていただきます。
〇地震対策
耐震性を意識して安全な家を目指す。
〇可変性
家族構成が大きく変わる時期に向けて各世帯のライフスタイルに対応できるようにする。
〇節電対策
多世帯で使う電気代を、うまく上げないようにするなど、または電気を自家発電して貯めてつかうようにする。
〇快適生活
将来の過ごしやすい快適な環境をつくる。温度差を解決する高断熱やきれいな空気をつくる空調設備など。
〇税金対策
税金の優遇措置を知って、世帯ごとの名義をどうするか、ローンをどうするかなど検討を始める。
〇公共料金
生活を始める前に、どちらの世帯がどれだけ支払うかを決めておく。
これから始まる二世帯、三世帯住宅の、親・子・孫世帯で安心して快適に暮らせるような住まいを目指していきましょう。私たちは、たくさんのお手伝いをさせていただき、目いっぱい、応援いたします!
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