リフォームコラム
実家をリフォームして二世帯住宅にする際に知っておきたい基礎知識[Vol.1063]

二世帯・増築

2025.02.05

実家をリフォームして二世帯住宅にする際に知っておきたい基礎知識[Vol.1063]

近年、実家を二世帯住宅にリフォームする方が増えています。親世代と同居することで、子育ての支援や介護の心配が解消できるだけでなく、経済的な負担も軽減できるためです。

 

 

しかし、一緒に暮らすとなると

 

「お互いのプライバシーは大丈夫かな」

 

「生活リズムが合わないのでは」

 

といった不安も出てくるでしょう。そんな悩みを解消してくれるのが、二世帯住宅へのリフォームです。新築を建てるよりも費用を抑えながら、両世帯の希望を叶える住まいを実現できます。

 

 

この記事では、実家を二世帯住宅にリフォームする際の基礎知識やリフォーム事例に加え、理想の二世帯住宅を実現するためのポイントを解説します。

 

 


二世帯住宅の間取りの種類


実家を二世帯住宅にリフォームする際、家族構成や生活スタイルに応じて「完全分離型」「一部共有型」「同居型」の3種類から選ぶことができます。

 

 

完全分離型は、玄関やキッチン、浴室などすべての設備を親世帯と子世帯で分ける間取りです。それぞれの世帯が独立した生活を送れるため、プライバシーを重視する家族に適しています。ただし、設備が2つ必要になるため、リフォーム費用は他の型と比べて高くなる傾向があります。

 

 

一部共用型は、玄関やキッチン、浴室などの一部設備を共有しながら、そのほかの空間は分ける間取りです。完全分離型に比べてリフォーム費用を抑えられる一方で、プライバシーも確保できるバランスの取れた住まい方といえます。設備の使用時間をずらすなど、家族間でのルール決めが必要になりますが、自然な交流も生まれやすい間取りです。

 

 

同居型は、キッチンや浴室などの水回りだけでなく、リビングなども共有し、寝室などの私的な空間だけを分ける間取りです。家事の分担や育児の協力がしやすく、水道光熱費も最も抑えられます。ただし、生活時間が重なると不便を感じることもあるため、家族間で事前によく話し合うことが大切です。

 

 


実家を二世帯住宅にリフォームするメリット


実家を二世帯住宅にリフォームすることには、多くのメリットがあります。そのなかでも大きなメリットとしては、経済面と生活面のメリットが挙げられます。

 

 

経済面では、新築と比べて大幅に費用を抑えられます。また、光熱費や固定資産税などの生活費も両世帯で分担できるため、家計への負担が軽減されます。さらに、すでにある実家を活用することで、新たに土地を購入する必要がない点でも経済面や時間的な面においてメリットがあると考えられるでしょう。

 

 

これらのメリットに加えて、生活面では親世代の子育て支援が受けられたり、子世代による高齢の親の見守りが可能になります。困ったときに助けてくれる家族がいるので、安心して暮らせるようになることも大きなメリットであると言えます。

 

 


実家を二世帯住宅にリフォームした事例


ここでは、実際にリフォームを実施した3つの事例をご紹介します。


 事例1.一人ひとりが生活を楽しめる二世帯住宅リフォーム

出典:https://www.ishitomo-reform.co.jp/renovation/case/details_105.html

 

築33年の住宅を、5人家族がそれぞれの生活を楽しめる空間へとリフォームした事例です。

 

 

家族の生活スタイルの変化に合わせて、個室と家族の交流ができる空間を設けました。以前は使い勝手が悪かったキッチンでしたが、対面式に変更し、収納スペースを充実させることで、家事効率が大幅に向上。さらに家族との会話を楽しみながら料理ができる空間となっています。

 

 

また、1階とは別に2階にもリビングを設けることで、家族それぞれがくつろげるようにしました。5部屋ある個室は、各自の好みに合わせてデザインし、プライバシーも保てる住まいになっています。

 

 


 事例2.家族みんなが快適に暮らせる三世代の住まい

出典:https://www.ishitomo-reform.co.jp/renovation/case/details_004.html

 

築43年の住宅を、三世代6人家族と愛犬2匹が快適に暮らせる空間へとリフォームした事例です。

 

リフォーム前はとくに、子供部屋の不足が大きな課題でした。そこで、使っていなかった2部屋の和室を子供部屋に変更しました。

 

 

また、26畳のLDKを設けたことで、家族が集まる時にも快適に過ごせるようになりました。さらに高齢のお施主様の両親に対する配慮として、段差の解消や床暖房を設置しています。

 

 


 事例3.愛着のある大切なお住まいを開放感溢れる明るい空間に


出典:https://www.ishitomo-reform.co.jp/renovation/case/details_009.html

50年の実家を、ご同居をきっかけに、リフォームされた事例です。

 

風格ある外観の雰囲気は残しつつ、住空間は断熱性能向上と、明るく開放的なLDK、動線をシンプルにすることで快適な住まいに生まれ変わりました。

こちらは、同居型です。

 

和室に面していた長い広縁は、和風庭園との調和を考慮しました。 それまでの欄間付きのサッシは欄間なしのハイサッシにすることですっきりとした印象になりました。 縦格子障子の先は玄関へと続き、空間の仕切りとして、また、和風の要素を演出するアクセントとしてポイントになっています。

 

 


実家を二世帯住宅にリフォームするときのポイント


二世帯住宅へのリフォームを成功させるためには、いくつか把握しておいた方がよいポイントがあります。ここでは特に注意が必要な贈与税と間取りについて詳しく解説します。


 贈与税の支払いが必要になる場合がある

実家の二世帯リフォームでは、住宅の所有者と費用負担者が異なり、さらに年間110万円を超えるリフォーム費用がかかる場合、贈与税の対象となることがあります。

 

 

たとえば、親世帯名義の住宅で子世帯が110万円以上のリフォーム費用を負担する場合、その費用が贈与とみなされる可能性があります。逆に、子世帯名義の住宅のリフォーム費用を親世帯が負担する場合も同様です。

 

 

贈与税の発生を避けるためには、費用を支払う世帯側の名義に変更しておくことが有効です。仮に、親世帯名義の住宅リフォームで子世帯が費用を支払う場合、あらかじめ子世帯の名義に変更しておくわけです。

 

 

しかし、名義変更自体にも贈与税が発生する可能性があるなど、税金に関する内容は複雑です。専門的な知識が必要となりますので、リフォームを検討される際は、事前に税理士などの専門家に必ず相談するようにしてください。

 

 


 住宅の構造によっては希望どおりの間取りにできない場合がある

 

実家の二世帯住宅リフォームでは、建物の構造を考えながら計画を立てる必要があります。

 

 

建物を支える柱や壁、梁は簡単に移動や取り外しができないため、思い通りの間取りに変えられないことがあります。特に注意が必要なのは、和室を洋室に変えたり、水回りを移動したり、広い空間を作ったりする場合です。

 

 

例えば、

和室とその隣の和室の間の壁を取り払って広いLDKにしたいと思っても、その壁が建物を支えるため、構造上必要な壁であれば取り除くことができません。

 

 

また、キッチンや浴室を移動させたい場合も、水道管や排水管の位置によっては制限を受けるので、大がかりな工事が必要になることがあります。

 

 

そのため、リフォームを始める前に建物の構造をしっかりと調べておくことが大切です。

柱や壁の位置、水道管の通り道、床や天井の構造なども含めて、専門家に詳しく調査してもらいましょう。

 

 

 


まとめ

 


実家の二世帯リフォームは、世代間で支え合いながら、それぞれの生活スタイルを守れる暮らしを実現できます。ただし、構造上の問題や税金面での注意点などを事前に確認しておくことが大切です。

 

 

二世帯住宅へのリフォームを検討している方は、まずは石友リフォームサービスに相談してみませんか?お悩みのポイントに合わせて、実家リフォームの経験を元にアドバイスをさせていただきます。ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

 

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