リフォームコラム
平屋の二世帯リフォーム|失敗しない間取りの選び方とは[Vol.1068]

二世帯・増築

2025.02.18

平屋の二世帯リフォーム|失敗しない間取りの選び方とは[Vol.1068]

二世帯同居を考えはじめると、親世帯と子世帯の生活スタイルの違いや、将来の介護のことなど、さまざまな不安が浮かんでくるのではないでしょうか。とくに高齢の親との同居を考える場合、階段の昇り降りは負担になるので心配でしょう。

 

 

そこで注目したいのが、二階建ての二世帯住宅を平屋にするリフォームです。ひとつの階に生活空間をまとめることで、家族みんなが快適に暮らせる住まいを実現できます。すでに二階建ての住宅に住んでいる方でも、減築して平屋にリフォームするケースが増えています。

 

 

この記事では、平屋の二世帯リフォームの間取りの選び方から、二階建て住宅の減築のメリット、実際の事例までご紹介します。

 

 


平屋を二世帯住宅にリフォームするときの間取りの種類

 

平屋の二世帯リフォームでは、限られた空間を有効的に活用しながら、それぞれの家族が快適に暮らせる住宅を実現する必要があります。

 

 

ここでは、3つの間取りタイプの特徴について見ていきましょう。

 

完全同居型
平屋 二世帯 リフォーム

完全同居型は、キッチンやリビング、浴室まですべての空間を共有し、寝室だけを分ける間取りです。家族間のコミュニケーションを重視したい方に適しています。料理や育児を協力して行えることも大きな魅力です。

 

平屋の場合、限られた空間を最大限に活かすため、以下のような工夫が必要になります。


•    リビングは家族全員が集まれる十分な広さを確保する

•    キッチンは複数人での作業がしやすい対面式を採用する

•    洗面所やトイレは動線を考慮して2カ所に設置する

•    収納は世帯ごとにスペースを明確に分ける

 

一方で、生活時間が異なる場合は不便を感じることも少なくありません。とくに夜型と朝型の人が混在する場合は、音や光への配慮が必要です。また、来客時のプライバシー確保も課題となるため、間仕切りの工夫も検討しましょう。

 

 

部分共有型
平屋 二世帯 リフォーム

玄関やリビングは共有しながら、キッチンや浴室などは世帯ごとに確保する間取りです。平屋ならではの開放感を活かしつつ、比較的、プライバシーも確保できる人気のタイプです。

 

この間取りでは、以下のような工夫が必要になります。


•    共有リビングは採光や通風の良い場所に配置する

•    キッチンは生活リズムに合わせて別々に設置する

•    水回りは音への配慮を重視して配置する

•    収納は共有部と専用部をバランスよく確保する

 

世帯間の自然な交流が生まれやすく、かつ必要に応じて個別の時間も過ごせるのが特徴です。ただし、共有する部分の使用ルールは事前に決めておく事がとても大切です。また、平屋の場合は特に防音性にも気を配り、床材や壁材の選択も重要になります。    

 

 

完全分離型
平屋 二世帯 リフォーム

玄関から水回りまですべての設備を分ける間取りです。各世帯のプライバシーを最大限確保でき、それぞれの生活スタイルに合わせた空間づくりが可能です。

 

この間取りでは、以下のような工夫が必要になります。


•    各世帯の生活動線が交差しないように配置する

•    採光や通風で両世帯不平等にならないようにする

•    介護が必要になる可能性を考えた間取りにする

•    緊急時の連絡がしやすい工夫をする

 

ただし、平屋の場合、敷地に余裕がないと居住スペースを十分に確保することが難しくなります。また、完全に分けすぎると、高齢の家族がいる場合は見守りにくくなるため、様子を見ることができ、必要に応じて行き来できるような動線の確保も検討しましょう。

 

 

二階建ての住宅を減築して平屋の二世帯住宅にリフォームするメリット・デメリット

 

すでに二階建ての住宅に住んでいる方でも、二階部分を減築して平屋にリフォームするケースが増えています。将来の高齢化に備えた住まいづくりの選択肢として、注目を集めているのです。

 

 

ここでは、二階建ての住宅を平屋の二世帯住宅にするメリット・デメリットを見ていきます。

 

 

二階建ての住宅を平屋の二世帯住宅にリフォームするメリット

 

平屋の二世帯住宅としてリフォームをすることで、すべての部屋が同じ階になり、家族間でのコミュニケーションが生まれやすくなります。両親の様子も確認でき、見守りがしやすい環境になる事がメリットとして考えられます。

 

 

また、天井が高く開放的な空間づくりが可能になるのも特徴です。梁や柱の配置を工夫すれば、広々としたLDKを実現できます。

 

 

さらに、地震への備えとしてもメリットがあります。建物の重量が軽くなり、重心も低くなることで耐震性が向上し、万が一の際の安全性も高まります。将来的なメンテナンス費用の軽減や、固定資産税の減額も期待できるでしょう。

 

 

二階建ての住宅を平屋の二世帯住宅にリフォームするデメリット            

 

平屋への二世帯リフォームには、メリットばかりではありません。なかでもプライバシーの確保が大きな課題です。平屋は限られた空間での生活となるため、世帯間の距離感の調整が必要です。

 

 

防犯対策や水害対策も欠かせません。平屋になることで、1階部分が丸見えになりやすいため、窓やドアの防犯設備の強化が必要です。さらに、災害時の避難場所を失うことになるため、浸水リスクの高い地域では、床上げや止水板の設置といった対策が求められます。

 

 

また、平屋は建築面積が大きくなるため、庭やカーポートなどを設置できなくなる可能性があります。とくに二世帯住宅の場合、各世帯の駐車スペースをどう確保するかも課題になるでしょう。

 

 

二階建ての住宅を平屋に減築して二世帯住宅にリフォームした事例        
平屋 二世帯 リフォーム  

出典:https://www.ishitomo-reform.co.jp/case/details_360.html

 

築35年の二階建て住宅を、防犯・耐震面を考慮して平屋に減築したリフォーム事例です。両世帯が快適に暮らせるよう、それぞれの生活スタイルに合わせた間取りにしました。

 

 

親世帯にはダイニングを兼ねたリビングを設け、子世帯には6人掛けのダイニングテーブルを配置したLDKを確保。子世帯のLDKは、両世帯が自然に集まって食事を楽しめる広さになっています。LDKとつながる和室は障子で仕切ることで個室としても活用できる工夫も。

 

 

また、平屋ならではの工夫として、天窓を配置することで家の中心部まで光が届く明るい空間を実現。13帖の小屋裏収納やパントリー、エントランスクロークなど、収納スペースも充実させました。さらに、両世帯の行き来がしやすい動線にしたことで、世代間の交流も自然に生まれるようになっています。

 

 

平屋を二世帯住宅にリフォームするときのポイント

 

平屋は一つの階にすべての生活空間がまとまるため、通常の二世帯住宅のリフォーム以上に、計画を慎重に進めなければなりません。

 

 

なかでも重要なのは、世帯ごとの生活動線を意識した間取り決めです。平屋の場合、限られた空間の中で動線が交差しやすく、お互いの生活に支障をきたす可能性があります。とくに水回りは生活リズムに合わせて配置し、来客時にも気兼ねなく過ごせる工夫が必要です。寝室まわりも音や光が気にならない位置に設けることがポイントになります。

 

 

加えて、採光と通風も重要なポイントです。平屋は二階建てに比べて採光が取りにくいため、天窓の設置や大きな開口部の確保などの工夫が欠かせません。

 

 

収納スペースに関しては、以下のような工夫をすることで限られた空間を有効活用することができます。


•    小屋裏空間を収納として活用

•    キッチン周りにパントリーを確保

•    玄関まわりに十分な収納を設置

 

 

また、将来を見据えて、可変性のある間取りも検討するとよいです。高齢化や家族構成の変化にも柔軟に対応できる工夫があると安心して暮らせるでしょう。

 

 

 

まとめ

 

平屋の二世帯リフォームは、家族間の自然な交流が生まれやすい住まいを実現できます。さらに、工夫次第でより安全で快適な住宅にすることも可能です。

 

 

平屋の二世帯リフォームを成功させるカギは、各世帯の生活スタイルを理解し、適切な間取りにすることです。もし、リフォームを考えている方がいれば、まずは豊富な実績をもつ石友リフォームサービスにご相談ください。理想の住まいづくりを実現します。

 

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