耐震・断熱
2023.08.08
近年、大きな地震が増えており「地震が来たとき家は大丈夫かな」と不安に思う方は多いでしょう。そこで、地震対策として耐震リフォームを検討している方もいると思います。
本記事では、耐震リフォームの基本的な知識やその方法、費用相場などについて解説します。耐震リフォームを検討している方や気になっている方はぜひご覧ください。
耐震リフォームとは、耐震性を上げることを目的にしたリフォームのことです。地震の力が建物に加わっても壊れないように、建物の弱い部分の補強や基礎の見直しなどを行います。私たちの命を守るためにも、リフォームで耐震性を上げておきましょう。
耐震リフォームが必要なのは、次の3つのような住宅です。
●ささいなことで家が揺れる家
●旧耐震基準で建てられた家
●壁の部分が少ない家
過去に建てられた住宅は、現在の耐震基準に比べて耐震性が低い場合があります。そもそも耐震基準とは、一定の強さの地震で倒壊や損壊をしない住宅を建築するよう、建築基準法で定められたものです。旧耐震基準は、震度5強程度で「倒壊しない」ことが基準とされ、震度6~7程度には規定が設けられていません。一方、新耐震基準は震度5強程度で「軽微なひび割れ程度」、震度6~7で「倒壊しない」ことが基準になっています。新耐震基準に変わる「昭和56(1981)年6月1日」以前に建てられた住宅は、耐震性が低い傾向にあるのです。
地震が多い地域に住んでいる場合や、家族の安全を守りたいという思いがある場合など、地震に対して不安のある方は耐震リフォームの検討をおすすめします。
耐震リフォームで耐震性を向上させることで、地震時の被害を最小限に抑えることができます。
より安心して過ごしたい方は検討してみてください。
今の家の耐震性が気になる方は、耐震診断を行ってみるのはいかがでしょうか。耐震診断とは、建築物の耐震性能を評価し、耐震リフォームが必要かどうかを判断するものです。耐震診断をすることで、地震による被害を最小限に抑えるために適切な対策を講じることができます。ここでは、耐震診断の概要と具体的な流れについて解説します。
当社では、無料で耐震診断を行っているので、「やってみたい」と思った方は、お気軽にお問い合わせください。
耐震診断は、既存建築物の構造や基礎、柱や梁などの部位の耐震性能を評価するものです。大きな地震が起きた場合、生命を失ってしまう原因の多くが建物の崩壊になります。診断を行っておくことで、建物の耐震性に関する問題点や弱点を明らかにし、必要な改修や補強の方針を明確にすることが可能です。
耐震診断の流れは次の通りです。
●予備調査
●現地調査
●耐震診断結果の評価
予備調査は、耐震診断を行う前に、建物の設計図や資料の収集、外壁や屋根といった既存の不具合(ひび割れ、変色、サビ、雨漏り被害など)や改修履歴の確認などを行います。建物の特性や改修歴を把握することで、今後の方針を決定するのに役立つわけです。
次に、耐震診断のために診断を担当する技術者が建物内部や構造体の状態をプロの目でくまなくチェックします。各部位の劣化度合や間取りなど、収集したデータをもとに設計ソフトを用いて耐震性能に関するデータを計算します。
石友リフォームサービスでは、「耐震診断pro」という設計ソフトで診断計算をして「耐震診断書」を作成します。診断の結果が「評点」として算出されるので、定められた評点に届かない場合は、耐震改修を行います。
耐震リフォームには、さまざまな工事方法があります。それぞれの工事方法には独自の効果があり、費用相場も異なります。以下では、筋交いを施工する耐震リフォーム、耐震パネルを施工するリフォーム、屋根の軽量化を行う耐震リフォームのそれぞれの工事方法と効果について解説します。
筋交いは、建物の柱や壁を補強するために柱と柱の間に斜めに設置される部材です。筋交いを施工することで、建物の柱や壁の剛性が向上し、地震時の揺れに対する安定性が増します。工事の規模や施工箇所によって費用は異なります。
耐震パネルは、壁面や柱に取り付けられる補強材料です。耐震パネルは、地震時の力を分散してくれます。パネルには鋼や合板などが使用され、建物の構造に合わせて施工されます。耐震パネルの効果は高く、相対的に費用も比較的抑えられることがあります。
耐震パネルは地震の揺れを面で受け止める補強材料です。横揺れを壁全体で受け止めるため、地震力や風圧力に対して優れた耐震性を発揮します。
外壁だけでなく内壁にも使用できるのも特徴で、床や天井などを壊すことなく耐力壁にすることができるパネルもあります。どのように活用すればよいのか、お気軽にご相談ください。
屋根の軽量化は、建物全体の重量を軽くするためのリフォーム方法です。屋根に使用される材料を軽量なものに変更することで、建物の負荷を軽減し、地震時の揺れに対する安定性を向上させます。
屋根の軽量化には、さまざまな方法があります。一つは、軽量な屋根材の使用です。例えば、ガルバリウム鋼板やスレートへの変更や、軽量なルーフィング材の採用などが考えられるでしょう。
ここでは、耐震リフォームを行った施工事例をご紹介します。
出典:https://www.ishitomo-reform.co.jp/case/details_454.html
木造の2階建て住宅で、築55年のお住まいをご夫婦の定年後の生活に合わせて、フルリフォームを行いました。
このリフォームでは、安心と快適性を最優先に考えました。1階の中心にLDKを配置することで、限られたスペースを最大限に活用できます。明るい色調の内装や建具、システムキッチンの導入により、室内に入る光以上に明るく広々とした印象を実現しました。
【Before】
【After】
出典:https://www.ishitomo-reform.co.jp/case/details_467.html
寒さや湿気による不快さから、建て替えかリフォームかという悩みから始まった施工事例です。
長期優良住宅化リフォームを提案することで、新築同等の耐震性と断熱性を備えた、使いやすく快適な住まいへと生まれ変わりました。リフォーム前よりも広々としたLDKが実現し、家族が集まる場所として活気溢れる空間となりました。また、対面キッチンの導入により、会話も弾むようになりました。大きな窓からは心地よい風と自然光が差し込み、居心地の良さを演出しています。
【Before】
【After】
出典:https://www.ishitomo-reform.co.jp/case/details_432.html
「持ち家を、安心安全で快適な住まいにしたい」という想いから始まった耐震リフォームです。
このリフォームでは、耐震補助金を活用し、耐震性を向上させることで、家全体が安心安全な住まいに生まれ変わりました。
ダイニングエリアには、散らかりやすさを解消するための豊富な収納スペースと、便利なPCコーナーを設けました。見せる収納と隠す収納を巧みに組み合わせることで、スッキリとした空間を実現しています。
「祖母の家を守るという母の思いと、長く安心して住める家を求める私たちの願いが重なり合い、後悔のないリフォームとなりました。」と喜びの声をいただいています。
【Before】
【After】
出典:https://www.ishitomo-reform.co.jp/s_works/34.html
このリフォーム事例では、サステナブルリフォームと耐震リフォームを提案し、快適さとともに新築に匹敵する耐震性と断熱性を備えた、安心で快適な住まいが実現しました。
明るく広々としたLDKは、ウッドデッキから大きな窓を通して自然光がたっぷりと差し込み、真冬でも床暖房で暖かく過ごせます。サッシや断熱材の適切な選択により、断熱性能が向上し、夏は涼しく、冬は暖かいLDKに生まれ変わりました。
このようなサステナブルなリフォームと耐震リフォームにより、長期間にわたって安心して快適な暮らしを楽しむことができるお家となっています。
【Before】
【After】
出典:https://www.ishitomo-reform.co.jp/case/details_546.html
「もしも」の時でも安心して住み続けられるお家にするという思いから始まったリフォームプロジェクトです。築52年のお家で、お風呂や台所、居間などをリフォームしました。特に耐震補強工事をしっかりと行ったため、どんなに揺れても安心です。耐震性の向上と快適性の確保に重点を置いたリフォームで、安心して暮らせる住まいが実現しました。
【Before】
【After】
出典:https://www.ishitomo-reform.co.jp/s_works/47.html
お母様が一人暮らしをしていたお家を、息子さんの希望により二世帯での共同生活が可能な住まいにリフォームしました。築年数が60年以上経っているため、冬場の寒さや使いづらい間取りなど、さまざまな課題に直面していました。将来的にもお子様が成長しても住み継げるように、耐震性や断熱性など、目に見えない部分にも徹底的にこだわりました。
このリフォームでは、1階と2階の全面改修に加えて増築も行っています。その結果、元々の家の歴史や伝統を大切にしながらも、快適に過ごせる空間を実現しました。
【Before】
【After】
出典:https://www.ishitomo-reform.co.jp/s_works/55.html
建て替えかリフォームかの検討が行われた際、思い入れのある和室を残したいという要望から、新築同等の耐震性と省エネ断熱性を備えたサステナブルリフォームが提案され、若夫婦世帯とおばあちゃんの三世代同居が実現しました。
リフォームでは、災害時にも安心な備蓄スペースを設けました。家族の人数分の水や食料などをストックすることができ、サステナブル建築物の耐震化や創エネ設備と蓄電システムにより、災害時でも自宅で安全に過ごすことができます。また、もしもの際の避難経路にはセンサー式の照明が設置され、足元を照らしてくれます。
【Before】
【After】
出典:https://www.ishitomo-reform.co.jp/s_works/64.html
耐震性に重点を置いてリフォームを行い、快適でストレスなく暮らせる住まいを実現しました。
元々の細かく仕切られた和室や洋室を一つに統合し、約28帖という広々としたLDKに生まれ変わりました。このLDKは耐震性や断熱性といった住宅性能を新築同様のレベルに引き上げており、床暖房も搭載されています。そのため、開放的な雰囲気のLDKでありながら、冬でも暖かく快適に過ごすことができるでしょう。
富山で耐震リフォームを検討する際は、耐震リフォームの流れについての理解、信頼できる施工業者の選び方、そして耐震リフォームをお得に実施する方法を知っておくことが大切です。それぞれのポイントを詳しく解説します。
耐震リフォームの流れは、次の通りです。
1.耐震診断
2.設計やプランニング
3.施工
4.完了検査
まず建物の現状を評価し、耐震リフォームの必要性を判断します。次に、専門家と相談しながら設計やプランニングを行います。そして、いよいよ施工の開始です。工事の内容は、筋交いや耐震パネルの設置、屋根の軽量化など、具体的な補強や改修作業が含まれます。最後に、工事の完了検査が行われ、耐震性能の向上が確認されます。
単純に筋交いや耐震パネルを増やせば強くなるというものでもありません。壁を強化すると柱の梁や端部に強力な力が集中して、逆に壊してしまうこともあるのです。
その力に対抗するために適切な補強金物が必要で、それらは計算によって求められます。どの壁をどのように補強し、どのくらいの力に耐える金物が必要かは、専門的な知識と技術、経験が求められます。また制振金物と組み合わせることで、さらに耐震性がアップします。
石友リフォームサービスでは効果的な耐震対策をトータルで提案できます。
耐震リフォームをお得に実施する方法はいくつかあります。中でも、富山での耐震リフォームにおいては、補助金制度や国の制度を活用することがおすすめです。
自治体ごとの補助金制度は、耐震リフォームを行う住宅の地域や条件に応じて異なります。制度を活用することで、耐震リフォームにかかる費用の一部を補助してもらうことが可能です。補助対象となる項目や申請手続きなどは、各自治体のホームページや建築相談窓口で確認しましょう。
また、国も耐震リフォームを支援するために、税制優遇の制度を設けています。国土交通省のホームページを見て、利用できるものがないかを確認しておきましょう。
世界的に見ても日本は地震が多い国です。
耐震性を向上させて、地震に備えておくことに越したことはないでしょう。耐震リフォームをするべきかどうかで悩んでいる方は、まず耐震診断を行うことをおすすめします。専門家から耐震に関するアドバイスももらうことができます。石友リフォームサービスでは、専門のスタッフによる耐震診断からリフォームまで可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
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