LDK
2024.04.15
住宅のリフォームに際して「小上がり」にするか「フラット」にするか悩んでいませんか?そこで、小上がりのメリット・デメリットを解説したのち、施工事例をご紹介します。本記事を読むことで、メリット・デメリットを把握して、小上がりを設けるかどうかを総合的に判断できるようになります。ぜひ参考にしてください。
小上がり、またはフラットを検討するうえで一番気になるのは、小上がりのメリット・デメリットだと思います。それぞれ見ていきましょう。
小上がりを設ける主なメリットは次のとおりです。
●目線の高さを合わせられる
●立体感のある空間に変えられる
●リビングのゴミが入りにくい
●収納スペースが増える
小上がりをつけると床に座る人とイスに座る人の目線が合わなかったり、キッチンに立つ人から見下ろされるといった事態を防ぐことができます。リフォームのプランによっては、掘りごたつも作ることができるので、膝が悪い人にも畳の空間を提供することができます。さらに、床面に高さをつければ立体感が生まれるのもメリットです。通常のリビングだと平面的な印象になりますが、小上がりを設けることでメリハリが生まれ、立体的でおしゃれな空間になるでしょう。
また、リビングと一続きの畳部屋にすると、スキマにゴミが溜まる原因になりますが、段差でリビングのゴミが入るのを防げられるのも大きなメリットです。段差に収納スペースを設ければ、リビングをスッキリとした空間にできるのもまた魅力でしょう。
ただし注意したいのは、小上がりに収納スペースを組み込むと、ゴミやほこりが収納部分の奥に入り込んだり、引き出しを引くスペースを確保する必要が出てきたりとデメリットが同時に現れることです。収納スペースを作る際には、特によく検討することがおすすめです。
一方で、小上がりを設ける主なデメリットは次のとおりです。
●部屋のレイアウトが制限される
●リビングが狭くなる可能性がある
●高齢者や子どもがいる場合には注意が必要
空間的なデメリットでいうと、小上がりを設けることで部屋のレイアウトが制限されるうえ、リビングが狭くなる可能性があります。とくに、小上がりを別室として利用するには6畳程度のスペースが必要になり、リビングをひっ迫してしまいます。
また高さにも注意が必要です。仮に2,400mmの天井高のところに400mm(40cm)の小上がりをつけた場合、天井に手が届いてしまいます。居室の天井高さは2,100mm以上と定められているので、基準値に近い高さである場合には高さをひっ迫してしまう可能性があると考えられます。
また、一緒に暮らす家族に高齢者や子どもがいる場合は、小上がりによってケガのリスクが生じるため注意しましょう。ただこちらも、小上がりの高さや間仕切りなどの工夫で、最小限のリスクに留められます。
小上がりのメリット・デメリットを把握したうえで、実際に小上がりを設けたリフォームの施工事例を見てみましょう。
出典:https://www.ishitomo-reform.co.jp/renovation/case/details_010.html
今回の施工事例のお施主様は、家族状況の変化で「狭さ」や「老朽化」を感じ始め、リフォーム計画をスタートさせました。「狭さ」を解決すべく行った一つのリフォームが、もともと鍼灸院をやっていたスペースの有効活用です。
長年使っていないとのことだったため、そのスペースに小上がりの和室を設けました。くつろぐ空間として利用できて、間仕切りを付けているため応接間としても利用できます。
出典:https://www.ishitomo-reform.co.jp/renovation/case/details_012.html
こちらの施工事例は、築40年の経過による老朽化をきっかけに始まったリフォームです。お施主様のご家族には祖父様がいらっしゃるため、バリアフリーな住宅を意識しました。
そのため、小上がりは祖父様も利用しやすいように「段差低め+6畳のゆとりある広さ」にしています。テーブルと座布団も置いて、家族でくつろげる空間となりました。
出典:https://www.ishitomo-reform.co.jp/case/details_83.html
こちらの施工事例は、リビングとダイニングが離れていて使い勝手が悪いと感じたことから始まったリフォームです。お悩みを解決すべく、リビング・ダイニング・キッチンをまとめ上げてLDKにしました。
今回のリフォームで印象的なのは、小上がりをリビングにしている点です。ダイニングから1段上がったところに畳リビング(小上がり)を設け、くつろげる空間になっています。クローゼットを設けているため、収納スペースにも困りません。
出典:https://www.ishitomo-reform.co.jp/case/details_297.html
こちらの施工事例は、二世帯住宅のリフォームです。今回リフォームしたのは子世帯専用にする2階部分。成長するお子様を中心に考えて、個室や子世帯専用のシャワールームと洗面台、お子様を見守れる対面式キッチンなどを設置しました。
LDKには、くつろげるスペースとして、小上がりの和室を設けています。昼寝もできる、ゆとりある広さの小上がり和室です。
出典:https://www.ishitomo-reform.co.jp/case/details_338.html
こちらの施工事例は、築62年の住宅のリフォーム。随所に問題が見られたため、まず隙間風の解消や断熱性の改善、床の傾き解消、段差の解消などを行いました。そのほかにも、最新のキッチンを導入したり、大容量のエントランスクロークを設けたりなど、住宅全体をリフォームし、快適に過ごせる住まいへと変貌しています。
LDKの一角には小上がりの畳コーナーを設け、段差を利用した収納スペースも作りました。このように各所のスペースを有効活用し、スッキリとした印象になっています。
出典:https://www.ishitomo-reform.co.jp/case/details_443.html
今回ご依頼していただいたお施主様の要望の一つに「部屋が片付くような収納」というものがありました。そんな要望に沿うべく提案したものが小上がりです。
LDKに小上がりの収納スペース付き畳コーナーを設置することで、収納スペースの確保とくつろげる空間の確保を同時に行うことができました。お孫さんのオモチャを収納できるため、LDKが散らかる心配もありません。
出典:https://www.ishitomo-reform.co.jp/case/details_709.html
こちらの施工事例は、水回りの悩みが増えたことがきっかけで始まったリフォームです。1階のみで生活が完結できる住宅を目指し、1階をフルリフォームしました。
この施工事例で設けた小上がりは、他の施工事例とは異なり、コンパクトなスペースのものとなっています。しかし、この小上がりで収納スペースを増やすことができ、くつろげる場所にもなっています。
いざ「リフォームで小上がりを設けよう」と決意しても、リフォームで失敗してしまっては意味がありません。そこで、失敗しないように押さえてもらいたい3つのポイントをご紹介します。
●ベストな広さの選び方
●ベストな高さの選び方
●間仕切りの必要性と設置場所の考え方
これらに注意してリフォームを進めることが大切です。それぞれ詳しく見ていきましょう。
小上がりの適当な広さは、どんな使い方をするかで変わってきますが「4.5畳」の広さを選ぶ人が多いです。
次に多いのは「3畳」、その次に多いのは「6畳」です。6畳だと、間仕切りを付けて別室として利用する場合になることが多く、ある程度のリビングの広さが必要です。
小上がりの使い勝手を考慮するうえで重要になるのが「高さ」です。結論から述べると、小上がりのベストな高さは「30〜40cm」です。理由は、他の高さにした場合を考えるとわかります。
●段差10cmの場合:つまずき事故が多い
●段差20cmの場合:昇降しやすいが立ち座りが大変
●段差50cmの場合:高すぎて昇降しにくい
また、下に収納スペースを設ける場合も40cmがちょうど良いのも一つの理由です。
ただし、子どもや高齢のご家族がいる場合は特に注意しましょう。通常、椅子の座面は床から40cm程度のものが多いですが、椅子の上にいきなり立つというのは若い人であっても危険が伴います。子どもや高齢のご家族にとっては落下によるケガの危険性が一層高まりますので、ステップを設けることも検討してみてください。家族の状況に応じ、高さについてじっくり吟味しましょう。
間仕切りの有無や設置場所も小上がりの使い勝手やテイストに影響するため、きちんと考えなければなりません。
たとえば、小上がりの部屋を寝室や応接間として利用したい場合は、オープンにするよりも間仕切りを設けた方がよいでしょう。
一方で、洗濯物を畳んだり、アイロンがけをしたりといったリビングの延長として利用したい場合は、間仕切りを付ける必要はないと考えられます。また、小上がりをキッズスペースとして利用するなら、目が届きやすいリビングの中心に近い場所に設置した方がよいでしょう。
このように、小上がりをどう使うかによって、間仕切りの有無と設置場所は変わってくるため、使い道を検討したうえで小上がりのリフォーム計画を進めることが大切になります。
リフォームで小上がりを設けると、目線を合わせられる、立体感のある空間に変えられる、リビングのゴミが入りにくい(収納スペースを設けない場合)、収納スペースが増えるといったメリットがあります。
一方で部屋のレイアウトが制限される、リビングが狭くなる可能性がある事に加えて、特に高齢者や子どもがいる場合には安全面の注意が必要といったデメリットも存在します。
このようなメリット・デメリットを考慮したうえで、小上がりを設けるかどうかを検討することが大切です。しかし家族や住宅の状況によって小上がりを設けることが適切かどうか変わってくるため、その判断は難しいこともあると思います。
そんな時は石友リフォームサービスに相談してもらえれば、適切な判断の手助けができますので、下記のページからお気軽にご相談ください。
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