その他・お役立ち情報
2024.07.30
1. 熱中症の危険性は「室内」の方が高い
2. お住まいの熱中症対策①「窓の断熱リフォーム」
3. お住まいの熱中症対策②「遮熱カーテン」の使用
4. お住まいの熱中症対策③「浴室乾燥機」の設置
5. お住まいの熱中症対策④「全熱交換器」の導入
6. お住まいの熱中症対策⑤「外壁塗装のリフォーム」
7. まとめ
熱中症のニュースを聞くことが多くなりました。
テレビでは灼熱の暑さを表す風景が、全国の至るところで起きています。
ですが、実は室内での熱中症は屋外よりも多く発生していることをご存知でしょうか?
特に高齢者や小さなお子さまは、室内の温度が上昇することで体調を崩しやすいです。
そこで、夏の住まいで快適に過ごすために、熱中症対策のリフォームを検討するのは有効なことかと思います。
今回は、熱中症対策の5つのリフォームをご紹介します。
窓からの外気の熱が室内に流入することが多いです。断熱性の高い窓ガラスにリフォームすることで、室内の温度を快適に保ちましょう。
そして、断熱性の高い窓ガラスは3つあります。
①既存のガラスをペアガラスにする(アタッチメントペア)
②既存のサッシにもう1つサッシを取り付ける(二重サッシ)
③新規サッシを断熱樹脂サッシにする
①の「既存のガラスをペアガラスにする」(アタッチメントペア)は、
既存の1枚のガラスでは雨風をしのぐ役割しか果たしませんが、ペアガラスは2枚のガラスの間に空気やアルゴンガスを封入して作られており、断熱性能や遮熱性能が高まります。
ただし、既存のサッシのアルミ部分は、熱を伝えやすいので、その部分は断熱性が低いです。
①既存のガラスをペアガラスにする・遮熱性能タイプ(YKK AP製)
https://www.ykkap.co.jp/consumer/search/products/window/glass
ペアガラスは断熱や電気代節約に効果的で、部屋の温かさを保つことができます。価格は商品タイプにより異なりますが、一般的には1平方メートルあたり約2万円から4万円で、平均的には約3万円程度です。工事費は交換だけなら約1万円程度、サッシごと交換する場合は約5万円から15万円ほどが相場です。ペアガラスのリフォーム見積もりは、専門業者に依頼するのがおすすめです。
② の「既存のサッシにもう1つサッシを取り付ける」(二重サッシ)は、
既存の窓の内側にもう1つ窓(内窓)を取り付けて、窓ガラスを2列配置することで作られる状態を指します。このリフォームによって、断熱効果や省エネ効果、結露防止効果などのメリットが得られます。内窓とも呼ばれることもありますが、厳密には「内窓」は内側に備えた窓を指し、「二重サッシ」は内窓と既存の窓を合わせて二重にした状態を指します。
価格は窓のサイズや種類によって異なりますが、一般的には3万円から10万円程度です。具体的な価格は以下のようになります。
・70cm×90cmのサイズ: 約4万5,000円から7万円程度
・120cm×170cmのサイズ: 約5万円から8万円程度
・180cm×170cmのサイズ: 約7万5,000円から10万円程度
また、補助金制度を活用することで費用を抑えることもできます。自治体ごとに異なりますが、断熱リフォーム支援事業や熱の有効利用促進事業などがあり、6万円から15万円程度の補助金が受けられることもあります。
②既存のサッシにもう1つサッシを取り付ける
③の「新規サッシを断熱樹脂サッシにする」は、
冬の寒さや夏の暑さを低減するための効果的な方法です。樹脂サッシは断熱性や気密性に優れており、省エネ効果もあります。以下は樹脂サッシに交換する際の価格相場と注意点です。
1. アルミサッシより断熱性の高い樹脂サッシ
・樹脂サッシは複層ガラスを使用しており、断熱性が高いです。
・欧米では主流となっていますが、日本ではまだあまり普及していません。
2. 樹脂サッシの価格相場
・サッシのサイズやメーカーによって価格が異なりますが、本体価格は約80,000円から500,000円程度です.
・小窓の場合は約80,000円から200,000円、腰高窓は約200,000円から350,000円、掃き出し窓は約250,000円から400,000円です。
3. 樹脂サッシの交換費用
・サッシごと交換する場合は、壁や外壁材も壊すため大掛かりな工事になります。工事費は15万円から20万円(窓の大きさによる)です。
・内窓として取り付ける場合は、数時間で施工でき、費用もそれほどかかりません。また、壁や外壁材を傷めずにカバー工法でサッシを交換することも可能です。
4. リフォーム総額の参考価格
●外窓(サッシ枠ごと交換する場合)
・掃き出し窓:約30万円から50万円
・腰高窓:約25万円から45万円
●内窓(既設の窓に後付けする場合):
・掃き出し窓:約10万円から15万円
・腰高窓:約7万円から10万円です。
5. 樹脂サッシのメリット
・低い熱伝導率で断熱効果が高まります。
・遮熱効果で夏の暑さを低減し、エアコンの節電にも寄与します。
・温度差をなくしヒートショックを防ぎます。
・遮音効果で騒音をシャットアウトできます。
・豊富なデザイン性があります。
6. 樹脂サッシのデメリット
・価格がアルミサッシに比べて高いですが、省エネ効果を考慮すると長い目で見ればランニングコストが低くなります。
・アルミサッシに比べて重い傾向がありますが、最近の商品は改良されています。
樹脂サッシのリフォームを検討される際は、専門業者に無料見積もりを依頼して、具体的な費用や施工方法を確認することをおすすめします。
樹脂サッシのリフォームを検討される際は、専門業者に無料見積もりを依頼して、具体的な費用や施工方法を確認することをおすすめします。
③新規サッシを断熱樹脂サッシにする
遮熱カーテンは、窓からの熱を防いでくれるカーテンで、お部屋の暑さを和らげるだけでなく、エアコンの効率もアップさせてくれます。夏にお部屋に入り込む熱の約73%が窓から侵入すると言われているため、遮熱カーテンを選ぶことでお部屋に侵入する熱量を大幅に減らすことができます。遮熱カーテンは、遮熱断熱効果について記載されているカーテンを選ぶことが大切です。断熱率が高ければ高いほど、外からの熱を遮断することができます。ハニカムスクリーンや裏地付きのドレープカーテンなどがおすすめです。価格は1平方メートルあたり2,990円から7,490円までと幅広くあります。
遮熱カーテンで室内の熱中症対策に役立ててみましょう!
●遮熱カーテン(サンゲツ製)
https://www.sangetsu.co.jp/product/detail/PK9330/
浴室乾燥機の設置について、詳しく説明します。
浴室乾燥機は、湿気を除去し、洗濯物を乾かすために便利な家電です。
それと同時に、室内の熱中症を防ぐことにも効果があります。
●FY-13UG7E(パナソニック製)
https://sumai.panasonic.jp/air/kanki/bathkan/01.html
そんな浴室乾燥機の設置方法を解説します。
浴室乾燥機の設置方法
1. 天井埋め込み型(ビルトイン)タイプ
・既存の換気扇の位置に取り付けることが多いです。
・天井を開口して、補強材を設置し、浴室乾燥機を取り付けます。
・電源配線も必要です1。
2. 天井取り付け型タイプ
・天井に直接取り付けるタイプです。
・既存の換気扇の位置を活用することもできます。
3. 壁掛け型タイプ
・壁に取り付けるタイプです。
・配線やダクトの設置が必要です。
浴室乾燥機の設置費用は、浴室乾燥機の種類や取り付け方法、依頼する事業者によって異なります。以下は一般的な目安です。
・天井埋込タイプ(電気式): 交換費用が約4.8万円から15万円1。
・天井埋込タイプ(ガス式): 交換費用が約9.8万円から20万円2。
・壁掛けタイプ(換気機能あり): 交換費用が約4.7万円から12万円1。
・壁掛けタイプ(換気機能なし): 交換費用が約5.3万円から9.5万円1。
具体的な価格は、現場の状況やオプション工事によって異なりますので、事前に見積もりを依頼して詳細な費用を確認することをおすすめします。
室内の冷気を留め、屋外の暖気の侵入を防ぐ全熱交換器を設置することで、熱中症のリスクを抑えつつ快適に過ごせます。
そもそも全熱交換器は、室内の空気と外気を入れ替える高機能な換気装置です。その仕組みは、熱と湿度を交換することで室内の温度や湿度を調整しながら換気を行います。
全熱交換器は、室内の健康と快適さを両立させるために重要な装置です。
その上で、熱中症対策の1つとして考えられます。
●全熱交換器(パナソニック製)の例
https://sumai.panasonic.jp/air/kanki/zenkan/
全熱交換器の導入にはいくつかの費用がかかります。以下に、全熱交換器に関連する費用を説明します。
1. 電気代
全熱交換器の運転には電力が必要です。通常の換気機器と比較して、エアコンの電気代をどれだけ削減できるかを確認することが重要です。省エネ効果により、年間の光熱費を抑えることができます。
2. メンテナンス費用
全熱交換器の定期点検やメンテナンスには費用がかかります。適切なメンテナンスを行うことで、効率的な運転を維持できます。
3. 工事費
全熱交換器の設置工事には専門知識が必要です。工事費用は導入時に考慮すべき項目です。
外壁塗装のリフォームと熱中症対策は密接に関連しています。熱中症は屋外だけでなく、住居内でも発症することが多いため、適切なリフォームを行うことで快適な室内環境を維持できます。
遮熱性の高い塗装を施すことで、室内の熱伝導を抑え、住居全体で熱中症を引き起こしにくくなります。
外壁塗装の費用は、30坪程度の住居の場合、約80万円からとなります。
●外壁塗装のリフォーム例(関西ペイント製)
https://www.kansai.co.jp/news/20481/
今回は、熱中症対策のリフォームをご紹介しました。
これらの方法をすべてリフォームすれば効果は発揮すると思いますが、費用の目安から1つから実行されても、良いのかと思います。
石友リフォームサービスでは、皆様からのご相談を受け付けております。
スタッフ一同、心よりお待ちしております。
最新記事
記事カテゴリ
おすすめ記事
その他・お役立ち情報
吹き抜けを冬だけ塞ぐことは可能?リフォームで完全に塞ぐメリット・デメリットも解説[Vol.1036]
浴室・洗面・トイレ
お風呂の自動洗浄機能のメリット・デメリットは?人気の製品3つもご紹介![Vol.1035]
その他・お役立ち情報
サンルームで後悔しやすい5つのポイント!失敗を避けるにはどうすれば?[Vol.1033]
浴室・洗面・トイレ
洗面台を壁付水栓にするデメリットは?メリットや水栓選びで後悔しない3つのポイントも紹介[Vol.1032]
LDK
ビルトイン食洗機はフロントオープンとスライドオープンのどちらがおすすめ?メリット・デメリットを徹底比較![Vol.1031]